人生の終の棲家「老人ホーム」
特養(特別養護老人ホーム)など入居一時金0円の老人ホームもありますが、サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)のように入居金がかなり高額な有料老人ホームもあります。
- 何千万円も入居金を支払った老人ホームが合わない
- 施設のルールで自由がない、これなら独り暮らしの方が良かった
- 別の老人ホームに移る資金の余力がない
老人ホーム入居後のミスマッチほど悲しいものはありません。
両親のため、祖父母のため・・豊かな自分の人生の締めくくりのためを思って選んだ老人ホームで、不自由な暮らしをすることは避けたいですよね。
この記事では、実際に有料老人ホームに入居した人の「入居前に知っておきたかったこと」をもとに「入居後に後悔しない有料老人ホームの選び方」をまとめます。
入居前に老人ホームを選んだ決め手:ベスト3
- 老人ホームの建物自体・・老人ホームの共用部の豪華さ、新しさ、きれいさ
- 老人ホーム見学時の対応・・スタッフの挨拶や対応の良さ
- 月額利用料・・安さ、追加費用のなさ
出典:宝島社出版「家族に介護が必要になったときの手続きガイド」 p77 大和ライフネクスト調べ
民間企業の有料老人ホームの場合、入居一時金や月額利用料など費用が高額になります。空室が多ければその分の収益が稼げないので、見学者への対応が丁寧なのは当然のこと。
実際に体験入居をしたり、既にその老人ホームで暮らしている入居者の様子を観察することもおすすめです。
入居後に後悔!もっと見ておけば良かったこと:ベスト3
- スタッフの人数
- リハビリの内容と頻度
- 医療面の体制
出典:宝島社出版「家族に介護が必要になったときの手続きガイド」 p77 大和ライフネクスト調べ
入居前に知りたい老人ホームの決め手(1)スタッフの人数
スタッフを呼んでもなかなか回ってこない、夜間の介護スタッフの人数が少なすぎるなど、自立で見の周りのことで自分でできるうちは気になりません。
入居後に介護が必要になってから気付くのが介護・看護スタッフの人数の多さ。
夜トイレに行きたいのに朝まで放置される、朝までオムツを変えてもらえない・・そういう状態になりにくい老人ホーム選びが重要です。
入居前に知りたい老人ホームの決め手(2)リハビリの内容と頻度
高齢者の体力維持や自力歩行、自分でできることを手助けする支援に特化したリハビリホームもあります。
有料老人ホームの場合は、高額な月額利用料や入居一時金に見合うサービスとして、リハビリ技師が常駐しているなど高齢者1人ひとりへのリハビリ時間を手厚く確保しています。
介護度が上がっていかないように自活をサポートしてくれる老人ホームを選ぶのがおすすめです。
入居前に知りたい老人ホームの決め手(3)医療面の体制
提携医療機関や、敷地内にクリニックが併設されている有料老人ホームもあります。病院への送迎にスタッフが付き添ってくれるか?別途費用が発生するか?夜中でも家族が病院へ連れて行く必要があるか?など、夜間の緊急体制も事前に確認しておくことをおすすめします。
特に、老人ホームまでの距離が離れている場合、夜中は電車が使えずタクシー移動になることも合わせて考えましょう。
入居後に後悔しないための老人ホーム選びチェック項目
上記内容を考慮して、入居後に後悔しないための老人ホーム選びのポイントを紹介します。
老人ホーム選びのポイント(1)食事の味付け
老人ホームに入居後は、「毎日の食事が楽しみ!」といった入居者が多くいます。
九州や東北などから東京の老人ホーム入る場合、味付けの違いや食文化の違いで食事の時間が苦痛になることも・・
老人ホーム見学の際は、できる限り試食させてもらうようにしましょう!
陶器のお皿で食事を用意してくれる老人ホームは、入居者を人として扱っています。入居後も尊厳を持ったサービスを提供してくれるでしょう。
老人ホーム選びのポイント(2)同じ活動量の人たちがいる老人ホームに入居する
要介護度が高い人が多いホームに元気な人が入居してしまうと、思わずお世話してしまうことも。
「自分の先々が直に見えてつらい」といった声もあります。
老人ホーム選びのポイント(3)家族が通いやすいアクセスの良い老人ホームがおすすめ
入居後、姥捨て山みたいで寂しい・・
例えば、駐車場がなかったり、最寄り駅から遠いなど通いにくい老人ホームだと、家族や友人が会いに行きにくく足が遠のくきっかけになります。
老人ホーム選びのポイント(4)費用面のシミュレーション計画をしっかり立ててくれる老人ホームがおすすめ
老人ホームは数が少ないので、立地よりは空きや費用面含めて入居できるか?で選ぶ人も多くいます。
企業年金をもらっている人は年収が500万円くらいあるので、老人ホーム入居後の月々の月額利用料も心配なく支払い続けることが可能。
とにかく入居を急がせようとする老人ホームよりも、入居後も安心して終の棲家として暮らせるように「親身になってくれる老人ホーム」が安心です。
老人ホーム選びのポイント(5)スタッフの質とほどよい距離感がある
質の良いスタッフ職員が働いている老人ホームでは、入居者とのほどよい距離感が大切にされています。
ちょっと話し相手になって欲しいときや、そっとしておいて欲しいとき、特に何も言わなくても空気を読んでくれる介護職員が多い老人ホームは実際に存在します。
日々のストレスが少ない老人ホームを選びたいですね。
老人ホーム選びのポイント(6)いま住んでいる環境となるべく変わらない
老人ホームは共同生活の場。
戸建に住んでいた期間が長い人がいきなり集合型の老人ホームで暮らす場合、人が多くいることがストレスになることも。
人との接触を避けて自室にこもりすぎるのも脳への刺激が少なくなり、あまり良いこととは言えません。
既に認知症を発症していたり、認知症傾向のある高齢者の場合は、自宅との変化がないように持ち込める家具や愛用品を持ち込み、「ここが自宅である」ことへの違和感を減らしてあげましょう。
戸建暮らしが長い人は小人数の老人ホームを選ぶ 、など今住んでいる環境からの変化が少ない老人ホームへの入居も視野に入れて選ぶといいですね。
まとめ
老人ホームは高い買い物です。
一時入居金が数百万円~1億円を越える有料老人ホームはもちろん、特養(特別養護老人ホーム)でも月々の月額利用料は平均8万円~必要です。
後悔しない老人ホーム選びに必要な見学のポイントについては、「有料老人ホーム見学チェックリスト」にまとめました。参考になると幸いです。
お世話になった両親や祖父母が快適な老後を過ごせる老人ホームと出会えますように。
*「後悔しない老人ホーム選びのポイント」は皆さまからの口コミ情報なども参考に、今後も更新予定です。
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