健康型有料老人ホームは、基本的に介護を必要としない人が健康的な生活を送るための施設です。
楽しく生活を送るための設備が充実している点が大きな魅力ですが、どのようなサービスが提供されているか気になっている方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、健康型有料老人ホームに関する情報を詳しくまとめました。
- 入居条件や基準にどのような特徴があるの?
- 他の有料老人ホームとの違いは?
- 具体的なサービス内容・料金は?
- 入居までの流れは?
という疑問をお持ちの方は、ぜひご確認ください。
健康型有料老人ホームの特徴や入居条件とは
健康型有料老人ホームには家事サポートや食事など、健康的な生活を楽しむための設備が充実しています。
トレーニングルームやシアタールームなど、健康を意識しつつ、生活を豊かにするための設備が備わっている場所も多いです。
同世代の方との交流も可能なため、楽しく老後を過ごすにはうってつけの施設と言えるでしょう。
入居条件・基準
健康型有料老人ホームへの入居条件は施設によって異なりますが、基本的には介護を必要としない自立者、もしくは日常生活をほとんど自力で行える要支援者のみが入居できます。
基本的に自立者のみが入居できるため、途中で要介護の状態になってしまった場合は、原則として退去しなければなりません。
多くの健康型有料老人ホームでは、入居年齢を60歳もしくは65歳以上と設定しています。
入居条件や年齢などの基準は老人ホームによって違うため、毎回確認するようにしましょう。
他の有料老人ホームとの違い
有料老人ホームには多くの種類が存在するため、どこに入居すればいいのか迷いますよね。
そこで本項では、それぞれの有料老人ホームのメリット・デメリットについて紹介します。
- 健康型有料老人ホーム
- 住宅型有料老人ホーム
- 介護付き有料老人ホーム
- サービス付き高齢者向け住宅
以上、4つの施設について説明します。
健康型有料老人ホームのメリット・デメリット
健康型有料老人ホームのメリットは、以下の3点です。
- 施設が充実していて、健康的な生活を送れる。
- 外部サービスを利用すれば、軽度の介護にも対応可能。
- スタッフによる健康面や生活面のサポートが受けられる。
健康型有料老人ホームは元々健康な方がより健康な状態で老後を送れるようにする施設なので、シアタールームやスポーツジム・温泉などの設備が充実しています。
突然の体調不良にもスタッフが対応してくれるため、家族も安否確認に気を使う必要がありません。
デメリットは以下の2点です。
- 要介護者になった場合、原則として住み続けられない。
- 他の老人ホームに比べて、施設数が少ない。
もし入居中に要介護になった場合は、他の介護付き老人ホームへの転居が必要になるため、手間がかかります。
また要介護者が増え続けている日本の現状に対応できていない施設のため、他の老人ホームに比べて数が多くありません。
住宅型有料老人ホームのメリット・デメリット
住宅型有料老人ホームのメリットは以下の2点です。
- 介護サービスを自分で選択できる。
- 介護度が低いと、その分費用が抑えられる。
住宅型有料老人ホームは原則として、外部の介護サービスを自分で選択して組み替えます。
好みのサービスを利用したり、介護にかかるコストを下げたりできる点が大きなメリットと言えるでしょう。
反対にデメリットとして挙げられるのは、以下の2点です。
- 介護付き老人ホームのように、人員配置の義務が無い。
- 要介護度によっては高額な費用が必要となる。
人員配置の義務が無いため、場所によってはスタッフが不足している可能性があります。
入居前に必ずチェックしておきましょう。
介護付き有料老人ホームのメリット・デメリット
介護付き有料老人ホームのメリットは以下の3点です。
- 24時間いつでも介護が受けられる。
- 法令で人員配置が決まっているため、どの施設でも手厚いサービスが受けられる。
- 介護費用が定額なので、費用の計算がしやすい。
介護付き有料老人ホームは介護を目的とした施設のため、介護者を入れるにはうってつけの条件が揃っています。
人員配置なども法令で決まっているため、サービス不足で悩むこともありません。
デメリットとして挙げられるのは以下の2点です。
- 外部の介護サービスを利用できない。
- 介護状態が軽度であっても、定額の介護費用を払う必要がある。
施設の中で手厚い介護が受けられる分、外部のサービスを利用できないなどの制限が存在します。
料金も常に定額なので、比較的健康な状態で入居したとしても高額な費用を払わなければなりません。
サービス付き高齢者向け住宅のメリット・デメリット
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)のメリットは、以下の2点です。
- 外出・外泊に制限がないところが多い。
- バリアフリー構造が義務付けられているため、生活しやすい。
サービス付き高齢者向け住宅は多くの運営会社が参入しているため、多くの施設から入居者に適した施設が選択できます。
外泊可能など、比較的自由度が高いため、ストレスを感じにくい点も魅力です。
デメリットは以下の2点です。
- 人員配置義務が無いため、要介護者には厳しい。
- 介護レベルが高くなると、退去を求められる可能性がある。
介護付き有料老人ホームであれば看護師の設置が義務付けられていますが、サ高住に配置義務はありません。
そのため急な体調変化に対応できないので、介護レベルが高くなると退去させられる可能性があります。
健康型有料老人ホームの種類
健康型有料老人ホームは自立者に健康的な生活を送ってもらうことが目的です。
そのため介護付き有料老人ホームのように「自立型・介護専用型・混合型」といった種類の違いはありません。
ただし老人ホームによって提供されているサービスが大きく違うため、入居予定の方がどのような設備を好むかを考えつつ、施設を選ぶ必要があるでしょう。
健康型有料老人ホームのサービス
こちらでは健康型有料老人ホームのサービスについて紹介します。
ただし健康型有料老人ホームには人員の設置義務が定められていないため、施設によってサービス内容が大きく変わる点を注意してください。
生活の補助
食事の準備・洗濯・室内の清掃などの基本的な生活補助を行ってくれます。
特に食事は日々の楽しみとして非常に重要な要素なので、季節に合った食事を出すなどして満足度を高めている施設も多いです。
生活相談、緊急時対応
相談員が生活の不安点などを把握し、より良い生活を送るための対策をとってくれます。
また突然の体調不良などに対応できるよう常に安否確認を行い、外部の医療機関と提携したメディカルチェックを定期的に行っている施設がほとんどです。
日常的なレクリエーション
入居者が楽しく暮らせるように、レクリエーションを日常的に行っています。
施設内に用意している設備を使ったり、ハイキングなど外に出て活動したりと、ホーム内で新たな趣味が見つかることも珍しくありません。
他にもリハビリを兼ねた運動を重点的に行い、心身ともに健康な体を維持できるような環境を整えている施設も存在します。
健康型有料老人ホームの費用の相場(入居一時金)・月額料金
健康型有料老人ホームの費用について紹介します。
費用は①入居一時金+②月額費用を支払う場合がほとんどで、入居一時金が0円~数億円、月額費用が15万円~40万円くらいが相場です。
入居料金は施設のグレード(部屋の広さや設備の多さ)によって大きく変わるので、毎回施設に確認するようにしてみてください。
また入居一時金を0にして、月額料金を高くしている施設も存在します。
この場合は長く住むほど損をしてしまう場合が多いので、おおよその入居年数を考えながら施設を検討してみましょう。
健康型有料老人ホームの主な設備
健康型有料老人サービスの設備は施設によって異なりますが、どのようなものが用意されているのかまとめました。
【ほぼ確実に用意されているもの】
- 居室(浴槽・トイレ付)
- 食堂
- 共有リビング
【施設によって異なるもの】
- 医療室
- 理容室
- キッチン
- 売店
【レクリエーション施設】
- カラオケルーム
- シアタールーム
- フィットネスジム
- 図書室
- 麻雀ルーム
- プール・温泉
入居までの流れ・手続き
こちらでは入居までの流れや手続きについて説明します。
必要な書類は老人ホームによって違う可能性があるため、都度ご確認ください。
1.老人ホーム探し、見学
まずは入りたい老人ホームを探し、見学を行います。
立地条件・金額・サービス内容などを確認しながら、入居者が喜んで生活できそうな施設を選びましょう。
2.入居申込書の提出
老人ホームごとに定められた入居申込書の提出を行います。
他に健康診断書や健康保険証、印鑑などを求められる可能性も高いです。
健康診断書は発効までに時間がかかる可能性があるため、早めに用意しておきましょう。
3.施設との面談・審査
施設運営者と、入居希望者で面談を行います。
健康型有料老人ホームは原則として介護者が入居できないため、見られる点は要介護度・介護の必要性・資産の有無などです。
この面接によって入居審査が行われ、問題なければ入居が認められます。
契約・入居
面談・審査が問題なく終了すれば、入居契約に移ります。
入居一時金の支払い、引っ越しなどを行い、いよいよ入居です。
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